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角膜移植全国調査 <中間報告>
スタディグループ
島崎潤(東京歯科大学)
稲富勉(国立長寿医療研究センター、京都府立大)
小林顕(金沢大学)
臼井智彦(国際医療福祉大学)
相馬剛至、山田佳子(大阪大学)
調査項目
- 1患者背景
年齢、性別、原疾患(別調査用紙)、併発症、術前視力 - 2手術関連
手術日、角膜移植術式、FSレーザーの併用、併施手術、術中合併症 - 3術後経過
早期合併症、術後1年移植片の状態、拒絶反応、再移植の有無、最終観察日
データ概要
- 大学病院 32、総合病院 5、個人病院 7
- レコード数:4,912例(2023/2/1現在)
平均年齢 68.1歳
男性 53%、女性 47%
参加施設一覧
- 大学病院(登録順)
大阪大学、東京歯科大学、金沢大学、京都府立医大、国際医療福祉大学、兵庫医科大学、旭川医科大学、三重大学、日本医科大学、福島県立医科大学、愛媛大学、群馬大学、山梨大学、長崎大学、広島大学、大分大学、新潟大学、日本大学板橋、関西医科大学、順天堂大学、筑波大学、東邦大学大森、東北大学、帝京大学、東京慈恵会医科大学、杏林大学、埼玉医科大学、鳥取大学、九州大学、高知大学、慶應義塾大学、順天堂大学静岡 - 総合病院(登録順)
バプテスト眼科クリニック、北里大学北里研究所病院、 JCHO中京病院、白井病院、ハートライフ病院 - 眼科病院、医院(登録順)
宮田眼科病院、眼科三宅病院、林眼科病院、お茶の水・井上眼科クリニック、大島眼科病院、眼科杉田病院、石田眼科医院
原疾患内訳
「全国調査中間報告データ」
BKの原因
「全国調査中間報告データ」
術式
「全国調査中間報告データ」
術前視力
過去の報告との比較1:水疱性角膜症の原因
比較2:内皮移植の頻度
比較3:水疱性角膜症に対する術式
まとめ1
- 今回、44施設より4,912例のデータを集めることができた
- わが国での2019-2021年の推定角膜移植件数≒ 10,000件
- 約半数の症例を把握したと考えられる
まとめ2:原疾患(1)
- 水疱性角膜症 (n=1,939)が最も多く、ついで再移植 (n=1,365)
- この2疾患で全体の67.3%を占めた
- 一方で、角膜炎後瘢痕 (n=327)、円錐角膜 (n=285)、ジストロフィー (n=198)は、全体の4.0%〜6.7%を占めていた
まとめ3:原疾患(2)
- 水疱性角膜症の原因を以前の報告と比べると、緑内障術後とフックスジストロフィが著明に増えていた
スタディー | 白内障術後 | LI | 緑内障術後 | フックス |
---|---|---|---|---|
前回のBKスタディ1 | 44.4% | 23.4% | 5.3% | 1.9% |
今回 | 25.2% | 18.2% | 20.8% | 10.9% |
*1. Shimazaki J, et al. Cornea 2007;26:274-8
まとめ4:術式
- 全体を通してもDSAEKが最も多く (41.5%)、水疱性角膜症に限れば81.0%で施行されていた
- ALK/DALKは、各々全体の約10%を占めていた