角膜カンファランス Conference

2025年総会終了のご挨拶

角膜カンファランス2025を開催しました

和歌山医科大学 紀北分院 岡田由香

2025年2月20日〜22日、和歌山県高野山で、角膜カンファランス2025を開催させていただきました。あいにくの寒さと大雪に見舞われ、参加していただいた先生方にはご不便をお掛けしたことと思います。改めてお詫び申し上げます。

 高野山は弘法大師大空海が開いた真言密教の聖地であり、2004年に世界遺産に登録されています。ですのでテーマを「医王の目には途(みち)に触れて皆薬なり」とさせていただきました。これは空海のお言葉です。「名医は道を歩いている時でも目に入る道端の雑草から薬草を見つける」という意味です。私は「臨床所見のちょっとしたことにも診断・治療への大きなヒントが隠されているので、それを見逃さないようにしなければならない」と理解しています。またサブテーマの「色即是空 空即是色」は、「完成したものは、形として見えないその人の知恵と努力の化身であり、知恵と努力が完成した物事の価値を決める」と説かれていると考えています。

 「よく学び、よく遊ぶ」は、知識・技術だけでなく、参加者みなさまが深く交流し、「人」を磨く学会として、角膜研究・臨床が世界をリードしてきた角膜カンファランスの長年の伝統そのものと感じています。今回の学会では、「目の前の病める患者さんの所見から病態を理解し、最適・最高の医療を提供することを学ぶ」ということを念頭におき、学会を開催させていただきました。

 角膜カンファランスは以前から角膜のスペシャリストの先生がたが集い、和気藹々とした雰囲気の中で議論し、勉強していく学会であったと思っていましたので、少しは原点に戻る雰囲気にできたかなと思っております。初めてこの学会に参加していただいた先生方もこの学会に親しんでいただき、勉強や研究を続けていっていただけるきっかけとなっていたら嬉しいです。

 和歌山県立医科大学 紀北分院眼科一同、本院眼科学講座(雑賀 司珠也教授)の応援も得て、興味を持ってもらえるプログラム作りを行なってまいりました。
開催にあたりご協力いただいた皆鎌形に厚く御礼申し上げます。角膜カンファランスが、今後も発展し、未来の医療に貢献していくことを願っています。
本当にありがとうございました。